2007年06月23日

劇団四季「ウィキッド」

エメラルドファンタジー

6/20(水)18:30開演
2階A席9列20番台

開幕直後の話題作「ウィキッド」!観て来ました〜!
写真は、終演後のカレッタ汐留。きっと「エメラルドファンタジー」開催中なので、いろんな仕掛けもあるのでしょうが、お写真だけパチリ♪
私の友人が何人か、「ウィキッド」初日である6/17に観に行っていたんですが、全員が口をそろえて言っていたのが、「『オズの魔法使』を観ておくと理解度が違うと思うよ!」ということ。
四季の作品はロングランということもあって、短期間のうちにリピートはあまりしないので、前日深夜に「オズの魔法使」を録画しておいたヤツを…1.5倍速再生で観ました(笑)
だって…ただでさえ寝不足で眠かったのに、全編通して観なくっちゃ〜って必死だったんだもん…(滝汗)。

オープニングから、度肝を抜くセット・美術・装置。
そこにはオズの国がありました。すっごいゴージャス〜!!!
しかも、「オズの魔法使」の中に出てきた、あのシーン?って思わせてくれるほど、舞台でありながらよくできているんです!

「ウィキッド」の魅力はその現実離れしたファンタジーの世界と、人間なら多くの人が経験するだろう心の動きのリアリティのバランスにあると思いましたね。
そこに加えて、ダイナミックなダンスやドラマティックな楽曲、明快なキャラクター設定、「オズの魔法使」で気になっていた部分を埋めるかのようなストーリー展開…といったものが、うまくブレンドされて、多面的な解釈が可能な作品になっていると思いました。

実は私、大泣き…という感じではなく、ポロポロッと時折涙する感じで観ていました。
「ウィキッド」は、少女時代からの成長過程で心の中に起こる好意、嫌悪、価値観、協調、反発…といったものを描いていて、そこにはいくらかの救いがあるからだと思います。
欠点や悪を描いていても、それが決定的な欠点や悪ではない…だからか、私の中には激情ではなく、郷愁のような…どこか懐かしさに通じる「キューン」という想いを心に終始感じながらの観劇となったのです。
そう考えると、私にとって「オズの国」はちょっと遠くなってしまったってことなのかもしれません。うーん、私にはもう純粋さがないってこと?か、悲しいわ〜。

今回の「ウィキッド」観劇で、どうしても果たしたいことがありました。それは…ミュージカルで濱田めぐみさんを観ること!
実は…私の初・生・濱田さんは、「鹿鳴館」だったんです。これって…かなりレアじゃないですか^^;?
四季ファンの友人から「濱田さんはすごい!」とずっと聞かされていましたが、本当にすごかった!(笑)
「ライオンキング」や「アイーダ」のCDでも素晴らしい歌声を聞かせてくれていてCDだけで泣ける…って思っていたのですが…舞台で実際に観て驚いてしまいました!

何に驚いたかって?もちろん、歌は素晴らしかったです!
エルファバの激しいナンバーに湧き上がる感情を乗せて歌う姿は、本当に魂で歌う人だと思いました。
1幕ラストと2幕のソロ2曲なんて、体が熱くなって涙がポロポロポロ〜ッと。(特に個人的にキタのは、フィエロを助けようと必死で歌うナンバー…エルファバって自分のことより自分が大切に思う人のために全てをかけてしまうんだなって強烈に伝わってきたのです…。)

でも、それ以上に(ってどれ以上だよ!って感じですがそれくらい胸にきたと思ってください)私の心を捉えたのは、濱田エルファバのセリフでした…。
多くの人に壁を作って強がっていた濱田エルファバが、小粥ネッサローズや武見ディラモンド教授に語りかける時のセリフは…驚くほど優しい、しみる語り方なんです。もちろん、その後、恋に落ちる李フィエロに対しても。
特に私、「先生…」とか「フィエロ…」とか、たった一言口にしただけなのに、エルファバが本当は優しい子だ感じられて、ジーーーンと来ちゃって。…これって…濱田さんへの感想として…ちょっとヘン?レア?

エルファバって頑なな心を持っているから、表情をくるくる変えることで表現する…というわけにもいかなそうで、とても難しいと思うのですが、濱田さんは…何から何までエルファバだなぁって思ったのでした。
濱田さんってしっとりとした女らしさを持っていて、私は綺麗な人だな〜って思ってるんですね。(パンフに載ってるプロフィール写真とか凛とした美しさがあって大好きなんです^^。)
だから、濱田エルファバを見ていると、「肌が緑色でなければこんなつらい目には…」って気持ちを抱いてしまいます。たった1つの異質な点が、彼女を過酷な運命に押しやった…そういう風に見えました。そして、それがきっと…この世の現実…なんですよね。

そして、初日を観た友人が絶賛していたのが、沼尾みゆきさんのグリンダ!
ある意味大きな期待を背負いつつ、それにきっちり応え「さすが!」と思わせてくれた濱田さんに対し、沼尾さんは…「ここまでやれる人だとは知らなかった!」というビックリ…しかも、飛び切り嬉しいサプライズでした♪
私、沼尾さんって、「オペラ座の怪人」のクリスティーヌを観ているんです。その時は、とても表情がよく動く人だな…っていう印象で。

グリンダ役のナンバーは、ソプラノを駆使するものもあれば、地声で歌うものもあり、変化に富んでいます。それを難なく歌いこなす沼尾さんの歌唱力!
さらに、グリンダのキャラクター自体も、エルファバ同様に表現が難しいと思ったんです。だって、ただのブリブリキャラなだけなら2幕の展開に説得力が欠けるし(おバカ〜…って失笑で終わってしまう危険性も)、でもキラキラしたオーラがないとオズの国のみんなに好かれている…って感じが出ないと思うし。
これが…沼尾グリンダ!最高です〜!!!ほんとグリンダ!ちょっと軽くておしゃれにばっかり気を配っていて、でも憎めないかわいさがあって。

しかも、そのグリンダのキャラクターから思わず、クスクスッて笑ってしまうポイントがあるんですけれど、挙げると
・キラキラ〜☆キラキラ〜☆ ←友人から教えてもらっておいてよかったと思ったキーワードなので載せちゃいます。
・ゴ〜ジャスドレスぅ〜 ←これも同じ友人から伝授(笑)。
・「Popular」でのベッドで足をバタバタ
・「Popular」のラスト、鏡に映った自分を見てのクフッ♪って笑い
・「囚われの身はお好き?」
・「ろ・う・や♪」
もうね〜、かわゆいのですよ〜(*^_^*) しかも、イタイタしさはまったくないのです!沼尾さんってかなりコメディセンスもおありなのではと…( ̄ー ̄)
もうグリンダ、おバカでしょうがないな〜と思いつつ、かわいすぎるので、反発するエルファバの気持ちもわかるんですが…観客として観ているとそんな2人の間に入って、「まあまあ…」ってなだめたくなるくらい。

ところが、そこに加えてグリンダの負の心の動きも表情でクリアに伝えてくれるところが、私が沼尾グリンダを絶賛する理由です!
求めても得られないフィエロ…とか、みんなに愛されている祝福されている自分を幸せだと思おうとしている…とか、ためらいや切なさ、グリンダが初めて味わうであろう「持たぬもの」の悲しみだとか、それが大げさじゃなく伝わってくるのです。

さらに、李フィエロ。エルファバ&グリンダと比べるとちょっと控えめなスタンスですが、李フィエロ、よかったですよ。
2幕ではちょっとなまりが気になったものの、こんなに表情豊かに演じられる人だって知らなくて…(ごめんなさい)。
1幕はどっちかというと何も考えずただ楽しくいられれば…というキザ男。李さん…こんなにハマるとは…。妙にかっこよかったですわ、ほんと。
でも、その中にある虚無感みたいなのもその時点から感じられたし、エルファバとの出会いで真実の自分を見出すその流れも自然でした。
いいフィエロだと思うなぁ。
ちなみに…李フィエロと濱田エルファバのデュエット…。妙にドキドキして…ときめいた自分がいました(笑)。

作品としては、楽曲や舞台美術のスケールの大きさが半端じゃないため、下手をすると役者陣が飲み込まれる恐れがあると思うんです。
ところが、エルファバ&グリンダをはじめ、きちんと物語を成立させていたんじゃないでしょうか。
劇団四季の演目を何度も観られない私としては、この組み合わせで観られて幸せでしたね。
そうそう、開幕してすぐだから2階席しか取れなかったの〜と嘆いている貴方!
「ウィキッド」は2階席もいいですよ!ドラゴンの動きはよく見えるし、何より照明の美しさが際立ちます。「Defying Gravity」とかエルファバが魔法をかけるシーンとか。
個人的には全体を把握しつながら観られたので、初回、2階席でよかったって思いましたよ。次は1階席で観たいですけどね^^。

エンディングは、それぞれに痛みを胸に抱きながらのハッピーエンド
エルファバもグリンダもフィエロもネッサローズもボックも他の登場人物も…全てを兼ね備えた人はいないのです。
愛、思いやり、受容、許し、生まれてきた意味、才能、幸せ…いろんな事柄・概念の素晴らしい部分と、一方でそれが生み出しているともいえる「ウィキッド」の中で描かれたいくらかの陰の部分があいまって…切なさを感じずにはいられませんでした。

欲を言えば…グリンダは、自分がボックやネッサローズに与えてしまった心の傷に…気づいていてほしい。そういう解釈は…必要ないのかな、この「ウィキッド」で。
グリンダがフィエロとお近づきになるために、自分に思いを寄せてくるボックの気持ちを知ってか知らずか、「私が喜ぶこと」としてネッサローズの面倒を見るように仕向けましたが…その顛末はあまりにも哀しい…。そして、今の演出では、ネッサローズを思って…というよりは、フィエロに近づくのにボックが邪魔してくるから…に見えてしまうのです。
グリンダは2幕ラスト近くに、エルファバを非難するボック(魔法で姿を変えられちゃいましたね)にエルファバを誤解していると言うのだけれど…ボックに自分の真の気持ちを伝えることをグリンダはしないんだ…って思っちゃったんですよ。ボックがネッサローズにずっとついていたのは…ボックがしたことでグリンダとは関係ないという考えのこの作品のつくりなのかな。それに、ネッサローズの死だって、グリンダのとらえ方がちょっと軽く思えて…。

それが、フィエロからの愛以外は全てを兼ね備えているグリンダのなのかもしれないって考え方もできますね。グリンダに好かれたいから、グリンダが自分に望んだことだから…というボックの行動の根底にある気持ちに…グリンダは気づかないかもしれません。グリンダはそういう思いをしたことがないのだから。
でも、多くの人から愛され、中身の備わった人に成長していくグリンダだからこそ…自分のちょっとした言動からボックとネッサローズが負った心の傷を感じ取っていてほしいと思うのです。ボックはグリンダが好きだから、決してその怒りの矛先をグリンダには向けないでしょうけれど、それがねじれこじれてエルファバに向かったと言えなくはないんじゃないかな…。
舞台の流れから、伝えるセリフもシーンもないのだけれど、もっと回数を重ねたら…きっとどこかで表情などから沼尾グリンダなら伝えてくれるのでは…と期待している自分もいます。演出や人物設定にはないのかもしれないけれど…。

気軽に足を運んでも楽しく観ることができるし、登場人物の心の動きに共感しやすく親しみを持つことができ、楽曲のダイナミックさに心をゆだねることができ…とにかくライブエンターテイメントのよさをこれでもか!と詰め込んだミュージカルに仕上がっているんじゃないでしょうか。
ああ…チケット、もう少し取っておくべきでした。お金ないけど(苦笑)。
濱田エルファバ&沼尾グリンダでもっと観たいです。
私が観たのは開幕後2公演目。これからさらに練りこまれ、役と役者がより一層馴染んでくるんじゃないでしょうか。
見応えのあるミュージカルですよ〜、ほんとに!!!




舞台を観てきてから、Wicked: A New Musical [Original Cast Album]をずーーーっと聞いています。本当に音楽がダイナミックでいいですね。
お願いだから劇団四季版CDを早く出してほしい!歌詞を覚えたい〜!鼻歌、歌いたい〜!(人に聞かせられないけど。)
あ!その時は濱田エルファバ&沼尾グリンダでお願いします〜♪ 他の方ももちろん気になるのですが、私の中でドンピシャだったので^^。
ちなみに、akkiが真っ先に覚えたい曲は…「Popular」です♪

★ ウィキッド
四季劇場「海」で上演中〜♪
→ 劇団四季 ステージガイド「ウィキッド」

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posted by akki at 15:47 | Comment(7) | 舞台観ました!
この記事へのコメント
レポ、読ませていただきました。
その節は楽しい時間をありがとうございました♪
それにしても…自分も同じ舞台を観たとは思えないくらい、すごい洞察力のレポですね…。
フムフム、ナルホドなぁ〜と思いながら熟読させていただきましたよ。
濱田さん・沼尾さん・李さん、ホント素晴らしかったですよね〜!
私も当分はこの組み合わせで観たいですし、四季版CDは絶対この組み合わせで!!と願ってます!

そうそう、再来週のチケットをゲットしたのですが、akkiさんがオススメされてた2階席にチャレンジです!
楽しみです♪
ではまた後日!(笑)
Posted by くり at 2007年06月23日 22:57
>くりさん
先日はどうもでした〜♪
なんか「ウィキッド」ってじわじわくる感じで、ただ楽しかった〜ってより、いろいろ考えてしまったんですよね。
いやはや…おはずかしい(笑)
ほんと、四季版CD、早く出してほしいですね。
日本語の歌詞を早く把握したいな〜。

もう再来週には2階席で観るんですね?
ほんと綺麗ですよ。乞うご期待!
では、また後日〜♪( ̄ー ̄)
Posted by akki at 2007年06月24日 20:52
はじめまして!かるきんといいます。

私も初日ふくめて2回観劇してきました。おっしゃる通り、登場人物の心の動きに共感できる結構深みのある作品と思いました。

自分は2回みてグリンダがどんどん好きになるのですが、沼尾グリンダがみせる負の感情の演技に関するakkiさんの指摘にはハッとさせられました。鋭い!

私も観劇以降、BW版CDをずーっと聞いています。早く劇団四季版が欲しいです(^^;

その辺り、私のblogで参照させていただきました。問題があったらご指摘ください。

今後ともよろしくお願いしますm(__)m
Posted by かるきん at 2007年06月30日 19:05
>かるきんさん
音楽に対する考察、すごいですね。
私は結構直感&感覚派です(笑)
私のブログの内容を参照ということでお使いいただいて恐縮です。
なんとも…知識がないのが露呈していますが…。
コメントも嬉しかったです!
今後ともよろしくお願いします。
Posted by akki at 2007年07月02日 22:35
はじめまして。9月に観劇し、先日録画した映画を観ている最中です。昔観た映画なのにミュージカル観ると全然違う方向から見る感じですね。よろしくお願いします。
Posted by hitomi at 2007年10月10日 20:33
>hitomiさん
はじめまして。
確かに「オズの魔法使」は、「ウィキッド」観る前と後では、全く印象が変わりますよね。
どうぞこれからも遊びにきてやってくださいね。
Posted by akki at 2007年10月14日 22:19
こんにちは。
無為です。
今年の文化祭でウィキッドをやることになり、
私はボック役となりました。
楽譜が一部しかないため、CDで音取りを
していたのですが、ボックのソロだけが
ありませんでした!!
あと1週間で文化祭となるので、早く
音を取りたいと思っているので、
ボックのソロが聞けるサイトのURLそを
教えていただけませんでしょうか?
Posted by 無為 at 2012年10月05日 21:53
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