10/24(水)20:00〜
国立能楽堂 グループ見学会
国立能楽堂@千駄ヶ谷
今日は、とーーっても貴重な経験をさせていただきました。
それは、国立能楽堂の見学!
能を観たことはないのですが、和ものが好きな私としては、血が騒ぎます^^。
条件は白足袋を持参すること。
白足袋なんて結婚式以来(和装でした)です…。なので、1600円で購入〜♪
高校時代は、弓道をやっていたので、部活ではいてました。なんだか足袋に触れるのが懐かしい…。
やはり足袋を持ってきてというのは…つまり…舞台に上がれるってことでしょうか?
国立能楽堂って都内にある建物とは思えないくらい、外観にどこか落ち着いた雰囲気がありますね。
デジカメにおさめたかったのですが、帰りに撮ろうとしたら光が足りなくていいショットが撮れず…。残念!(涙)
能楽堂に入っての感想ですが…「能楽堂って綺麗だな〜」これにつきます。建てられてから25年(?)経っているそうですが、細やかな手入れを施すことで綺麗に保たれているようです。
能楽堂の方から最初に簡単に説明があったのですが、全国に能楽堂って50箇所あるとか。そんなにあるなんて知りませんでした!
でも、国立能楽堂にしかないものが2つ。
まず、伝統芸能に携わる人の養成をおこなっていること。もう1つは、2006年11月から導入された座席の背もたれについた字幕システムがあること。
養成事業については知りませんでした〜!お家で継ぐだけでなく、一般の方が修行を積んで、伝統芸能の世界に入る道があるんですね!
≪参考≫ 国立能楽堂トップページ
その後は、笛方の方より能についての簡単な解説と生演奏。
歌舞伎が娯楽として反映したのとは異なり、お能は身分の高い人の保護の下、儀式性の高い芸術として扱われてきたとのこと。シテ方という主だった役割を担う役者が演じるのは、神様など生身の人間でないものを演じることが多いそうです。
たいしてワキ方は、シテ方とは対照的に生身の人間を演じるんだそう。
そして、生演奏…実際にこの目で見てビックリ!能管(能のために誂えられた笛)ってこんなに強く吹かないといけないものなんですね!荒い息遣いが客席でハッキリとわかるほど。
能管は音が鳴りにくい構造になっているんですって!でも、抜けるような高音は、とっても美しいですね〜♪
そして、ついに楽屋へ。これが…広い!!!一部屋15畳ありました!畳とは別にモニターの見られる化粧前がついています…本当に広い・・・。
参加者の方たちとお話したのですが、「まるで、宴会場みたい…」と。「大奥みたい」なんて声もありましたね(笑・ジャラジャラの大きな鈴がほしいところ)。
ふすまで仕切られたお部屋が、奥までつながっているのでそんな風に感じるんでしょうね。
ここで、足袋に履き替えて、ついに舞台へ!
ここでは、シテ方の能楽師の方が舞台についての説明をしてくださいました。
舞台にある4本の柱にちゃんと名前がついていること。舞台のスペースが9つに分割され、それぞれに名前がついていて、役者の動きの確認などに使われることなど、初めて聞く内容がほとんど!
写真の能楽師さんの後ろに見える柱の先にも、客席が設置されています。柱があるせいで見にくい席と思うのですが、この柱、演じる側にとっては非常に大事なんですって。視野がどうしても狭まる面。小さな穴を通して、その柱を認識し舞台の広さを確認するのに必要なんだそうです。なるほど〜!
そして、切戸口から楽屋廊下を通って鏡の間へ。
≪参考≫ 能楽事典 「舞台」
鏡の間ではワキ方の能楽師さんが説明を。
この鏡の間、橋掛りに出る前のお部屋です。昔ながらの大きな鏡台が置かれています。三面鏡です。
面をつけると視野が狭くなるので、舞台に出る前に自分の衣装などを確認しやすくするためで、この三面鏡のおかげで面をしていてもよく見えるのだそうです。
鏡の間には、橋掛りに出る前に幕があるのですが、なんとこの幕は手動、しかも2人がかりで幕を上げていたのでした!太い竹ざおのようなものの先に幕の角が紐か何かで結び付けられていて、左右で呼吸を合わせて幕を上げるんですよ。
何人かが実演させてもらってましたし、説明後少し持たせてもらいましたが、これは結構重いです!しかも、そこから出て行く役者の「お幕〜」という掛け声なしに勝手に幕を上げてはいけないんだとか。
「お幕〜」という声が早い時は早く幕を上げる、ゆっくりな時は幕も静かに…など、細やかに気を配っているそうです。
役者が引っ込む際は、舞台奥の方で持っている人が幕の隙間から舞台の進行を見守り、決まった合図を相手に送ることで、役者の袖にはけるタイミングにビシッと合わせるとのこと。
すっごい気が張りますよね。
そして、最後には笛方の方に楽屋の面白いものということで教えてもらったのが←こちら。
大鼓は皮が乾いていないといい音が出ないんだそうです。だから、備長炭を炊いて湿り気を飛ばして演奏にのぞむんですって。
いい音を出すにはケアが大事で手間がかかるのに、大鼓の皮は5回くらい使ったらもう使い物にならないらしく、また皮が2枚で8万円とかするとのこと。すっごいビックリ!
逆に小鼓は湿り気がないとだめなんだとか。だから、つばをつけたりして、常に適度な湿り気を保つんですって。小鼓はなんと100年とかもつらしいですよ!この楽器による差もすごいですよね。
そして、笛。笛にもバイオリンのストラディバリウスのように、やはり名器というのもあるそうです。
能管自体が特別な構造で、音階をわざと微妙にひずませることから、奏者にとってだけでなく作り手にとっても難しい楽器みたいです。
代々受け継がれる笛もあれば、新たに職人によって作られる笛もあるとのことでした。
≪参考≫ 能楽事典 「楽器」
ここまでで見学会は終了。予定よりかなり時間をオーバーしていましたが、皆さん、いろいろよくしてくださいました。
お能ってとても高尚な気がしていましたが、舞台のつくりだけでこんなに美しいって思えるなら、生でお能や狂言の舞台を観てみたい…そんな気持ちにさせられました。
鏡の間ではこんなお話も。「ここまでは普段どおりですが、鏡の前で面をつけると、役の中にスッと入れるんです。」
舞台って現実や日常から自分を切り離してくれる、そんな魅力を持っていると思うのですが、お能って非日常性はダントツ高いのかもしれないって思います。
暖色系のライトで照らされる鏡の間。舞台に出る前に役者さんが過ごす空間。とっても綺麗でした…。

